切ない絵本 おおきな木 | シェル・シルヴァスタイン作 本田錦一郎訳

大きな木の本の画像です
大きな木の本の画像です

「きは それで うれしかった・・・
だけど それは ほんとかな。」
(「おおきな木」より)

「無償の愛」、「与える」ということ、「真の愛」。
木の行動や感情は、私たちの中に生じたことのある気持ちかもしれません。
子どもへの愛、家族への愛、恋人への愛・・・など。

これは「無償の愛」を具現化している絵本、と思う方もいらっしゃるでしょう。
それでも、私はこの木に切なさを覚えきれません。
だから、本の中の「だけど それは ほんとかな。」の部分が好きです。

「『自由からの逃走』の著者フロムが『愛とは第一に与えることであって、受けることではない』
と主張したのを記憶している人も多かろう・・・(中略)・・・
「与える」とはなにか。
なにかを断念することか、奪われることか、あるいは喪失することか。
いや、そうではないとフロムは言う。「与える」ことは人間の能力の最高の表現なのであり、
「与える」という行為においてこそ、人は自分の生命の力や富や喜びを経験することになる、と考える。」
(本書訳者の本田錦一郎さんのあとがきより)

確かにこの木に関しては、犠牲に伴う悲劇的感情がが見られない、自分の肉体をけずってでも、
このともだちの少年の役に立てて喜んでいます。

だけど それは ほんとかな。

「自己犠牲」を「真の愛」と呼んでいるという考えが私には浮かびます。
しかし、私は「真の愛」を自分の勝手な解釈で「自己犠牲」と呼んでいるでしょうね。
何事も表裏一体です。
先日、読んだ「連続殺人鬼カエル男」でもそのことを痛感しました。
続けて読んだ本に共通して感じた感情に自分でもびっくりです。

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