青い鳥 重松清 ひとりぼっちの子供たちに寄り添う先生の物語

誰かのそばにいるということ・・・
「嘘をつくのは、その子がひとりぼっちに
なりたくないからですよ。
嘘をつなかいとひとりぼっちになっちゃう子が、
嘘をつくんです」
「ひとりぼっちが二人いれば、それはもう、
ひとりぼっちじゃないんじゃないか」
「先生は、ひとりぼっちの。子の。そばにいる、
もう1人の、ひとりぼっちになりたいんだ。
だから、先生は、先生をやってるんだ」
(「青い鳥」より)
文中で心に響いた言葉を抜粋してますが、
3つにもなってしまいました。
それくらい名言連発の本です。
吃音をもつ国語の村内先生が、孤独な生徒たちを救済していくお話です。
救済といっても恩着せがましいものではありません。
上記に記したように、先生は吃音のせいもあってか
多くを語らず、ただただそばにいてくれます。
ひとりぼっちでいる生徒に対して、先生はどうしたらいいのでしょう。
これは先生じゃなくても、現在、学校や社会にいる私たちにも同じ問いかけが出来ます。
夫婦間でも友達間に置き換えてもどうでしょう。
相手が孤独を感じている。
それに対して私は何ができるでしょう。
「私がそばにいるから」と言う言葉は日常に溢れていると思いますが、
本気でそばにいるということは、村内先生みたいに徹底しないといけないんだな、と思いました。
何ができるか、何をしてあげようか、なんて厚かましすぎますよね。
「そばにいる」ことだけですら、こんなに難しいのに。
第一章のお話から本当に涙がとまりません。
通勤の際、読むのはかなり注意です。
第一章では、「場面緘黙症」というお家では普通に話せるのに
学校などでは言葉がうまく話せなる子が主人公です。
勉強不足で「場面緘黙症」という言葉を初めて聞きました。
私の周りにも二人とかラインとかでは会話ができるのに
皆でいると全く喋らない子がいます。
ずっと極度の人見知り?人数が多いのが苦手?なのかな
と思っていました。
この本をたくさんの人に読んでもらいたいと思います。
村内先生のような教師をされている方、思春期の方、
子供を持つ親の方、本当にすべての人に読んでもらいたい。
場面緘黙症の子はこんなに辛いのか、と本当に心がえぐられます。
そして、理解が深まります。
この本は、村内先生に救われるのですが、
本当は読み進めるのが時々、辛くなる本でもあります。
あまりにも描写がリアルであり、心が締め付けられます。
影響を受けやすい人はゆっくり読み進めるといいと思います。
また、いい本に出会いました!


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