中村文則 迷宮 芥川賞作家又吉直樹おススメの作家

2つの「迷宮」に迷い込んだ主人公
「・・・ほら、無残だ。
僕の内面は。・・・それで色々気付く。
これは悩むような問題じゃない。
不平や不満を抱えながら、何となく生きていくのが人生だと気づく。」
(「迷宮」より)
私の尊敬するピースの又吉直樹さんが芥川賞を受賞しました。
おめでとうございます。
その又吉さんがテレビでおススメの作家さんとして紹介されていた
中村文則さんの迷宮を読みました。
ミステリー要素もありますが、いわゆる「純文学」の要素が強い作品です。
生きるとは、人生とは、本当の自分とは…
正直、胸に突き刺さる言葉がたくさん書かれています。
それは感動するという意味じゃなくて、
傷がつく、という感じの言葉です。
中傷とかではなく、心の闇を切られる感覚です。
体調の悪い時に読むと少しナイーヴになってしまうかもしれません(笑)
でも、言葉で表現しているのがすごいです。
言葉、文章でこういう気持ちや感覚を表現するのってできるんですね。
ここまで心の中の闇と向き合い、それを確実で正確な言葉に替える作者さんは本当にすごい。
題名も「迷宮」入りの事件の折鶴事件と自己の「迷宮」入りと掛けているんでしょうか。
とにかく「言葉」というものを強く感じさせる小説でした。


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